★桜花賞調教見解★

★桜花賞調教見解★

いよいよクラシックが開幕します。昨年はデアリングタクトが雨の桜花賞を制し、牝馬三冠馬になりました。今年は白毛馬ソダシが注目を集めそうです。サトノレイナスなど有力各馬の動向も気になります。それでは各馬の調教見解を見ていきましょう。


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2021年4月11日(日)

阪神競馬11レース(15時40分発走

第81回桜花賞(G1)

阪神芝1600m 3歳牝馬定量

★出走予定馬調教見解★

アールドヴィーヴル(牝3歳 父キングカメハメハ・母イサベル)

前走:クイーンカップ2着(東京芝1600m:1分33秒3)

昨年のGⅠ菊花賞で2着に善戦したアリストテレスの近親で、昨年のGⅡローズステークスで1番人気に支持されていたフアナの全妹にあたる良血馬。キャリア2戦目の立場でチャレンジした前走クイーンカップで勝ったアカイトリノムスメ相手にクビ差の2着。クイーンカップの勝負どころでズブさを見せ、反応の鈍い面があったので、キャリア3戦目でどこまで気性面の成長が見込めるかがポイント。単走終いやや強めだった1週前追い切り(栗東坂路4ハロン52.5-38.5-25.5-12.5)で軽快な脚さばきを披露、デキ自体は申し分ナシ。前走輸送の影響もあり前走-18キロと大幅に馬体を減らしていたが、輸送距離が短くなる関西圏でのレースに替わる点も追い風になりそうです。

アカイトリノムスメ(牝3歳 父ディープインパクト・母アパパネ)

前走:クイーンカップ1着(東京芝1600m:1分33秒3)

父ディープ、母アパパネという良血馬。未勝利戦から3連勝でGⅢクイーンカップを優勝。前走クインカップでは中団やや前めのポジションを楽に確保し、レース内容としては上々でした。併せ馬で併走同入を果たした1週前追い切り(美浦W5ハロン67.1-52.1-38.5-12.8)でも軽快なフットワークを繰り出した。状態面の不安は無し。

エリザベスタワー(牝3歳 父キングマン・母ターフドンナ)

前走:チューリップ賞1着(阪神芝1600m:1分33秒8)

欧州最強マイラーである、キングマン&ドイツオークス馬ターフドンナを父と母に持つという世界的良血馬。この母系は3歳春の段階で、牝馬は馬体が完成されていないケースが目立っているが、500kg台の馬体重をキープしているこの馬はデビュー当初から馬体面の充実が際立っていました。レース間隔が詰まっている中でも本来の実力を発揮することは可能。単走終い強めの1週前追い切り(栗東坂路4ハロン53.5-39.1-25.3-12.5)でまずまずの時計をマーク。好状態を維持しているのは間違いない。ただ、メイケイエールと同着1着だった前走チューリップ賞の道中でも走りのバランスが悪く、推進力を欠く形に留まるなど、気難しい面を持ち合わせているので、気性面の成長が欲しいところ。

サトノレイナス(牝3歳 父ディープインパクト・母バラダセール)

前走:阪神JF2着(阪神芝1600m:1分33秒1)

昨年のGⅠ菊花賞で3着を確保するなど、牡馬三冠路線を皆勤したサトノフラッグの全妹にあたる良血馬。この馬はレースを使い込むのではなく、適度に間隔を空けることで成長を促していて、前走の阪神ジュベナイルフィリーズでは勝ったソダシ相手に見劣りしない走りを見せた。実際ハナ差2着に健闘しています。鉄砲駆けの利くタイプとはいえ、ぶっつけ本番で桜花賞にエントリーしていますので、中間の調整過程をしっかりチェックする必要があります。調教では3頭併せ最先着を果たした1週前追い切り(美浦W5ハロン64.4-49.9-36.1-11.7)で鋭い決め手を発揮している。上々の内容であることは間違いない。

シゲルピンクルビー(牝3歳 父モーリス・母ムーンライトベイ)

前走:フィリーズレビュー1着(阪神芝1400m:1分20秒7)

2019年のGⅠ桜花賞で2着を確保するなど、牝馬限定の重賞路線で何度も上位争いに顔を出してきたシゲルピンクダイヤの半妹。キャリア2戦目の立場だった2走前のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズではブービーの17着に敗れていますが、レース間隔を空けたことで精神的に落ち着き払っていた前走のフィリーズレビューで見事な差し切り勝ちを決め、桜花賞への優先出走権を獲得しています。フィリーズレビューから相手関係が大幅に強化される分、本番でどうかという疑問はありますが、終いに鋭い脚を繰り出して併走先着を果たした1週前追い切り(栗東CW6ハロン82.2-66.2-51.2-37.3-12.0)は時計、内容ともに優秀で、好状態をキープしているのは間違いない。

ジネストラ(牝3歳 父ロードカナロア・母ハッピーパス)

前走:アネモネS2着(中山芝1600m:1分34秒9)

重賞2勝のコディーノや2016年のGⅡフローラステークス優勝のチェッキーノといった活躍馬が兄姉に名を連ねているメンバー屈指の良血馬。前走アネモネステークス2着で桜花賞への優先出走権を獲得。年明け初戦となった前走のアネモネステークスは前半1000m通過57.6秒のハイペースを道中2・3番手の位置で追走してしまったがゆえに、アナザーリリック相手に差し切られてしまいましたが、差し馬有利の展開で2着を確保した点は高く評価できる。例年軽視されがちなアネモネステークス経由組であっても侮れない存在としてピックアップする必要がありそうです。引っ張りっきりの手応えを保った状態で3頭併せ最先着を果たした1週前追い切り(美浦W5ハロン68.2-53.4-39.2-12.5)の内容も良く、状態面の上積みが見込めるが、今回初めて関西圏への長距離輸送を挟む形になる。レース当日のパドックでの気配に注意が必要。

ストゥーティ(牝3歳 父モーリス・母リラヴァティ)

前走:チューリップ賞3着(阪神芝1600m:1分33秒9)

キャリア5戦で1勝のみだが、5戦すべてで4着以内を確保。相手なりに走れる点を強みにしている。押し出される形でハナを奪った前走のチューリップ賞でも3着に粘り込んだ。楽な手応えを保った状態で併走同入を果たした1週前追い切り(栗東CW6ハロン83.7-67.3-52.4-38.5-12.1)の内容も良く、相手なりに走るこの馬であれば、阪神ジュベナイルフィリーズ上位2頭(ソダシ、サトノレイナス)相手でも見せ場を作ることは可能だと思います。

ストライプ(牝3歳 父ルーラーシップ・母グレイスフラワー)

前走:クロッカスS1着(東京芝1400m:1分22秒2)

パワー型の父ルーラーシップの特徴を受け継ぎ、馬体重500kg以上をキープし続けているのですが、上がりの速い瞬発力勝負にも対応できるタイプ。直線で馬場の最内がポッカリ空く形だったとはいえ、内ラチ沿いからメンバー中最速の上がり3ハロン(33.1秒)を計測し、豪快な差し切り勝ちを決めた前走のクロッカスステークスの内容は目を見張るものがあります。キャリア2勝はいずれも1400mなので、マイルへの距離延長がどうか…という懸念こそあるものの、終い一杯に追われ、併走相手に楽々併走先着を果たした1週前追い切り(美浦W5ハロン64.2-50.0-37.3-12.7)は高く評価できますので、デキ自体は申し分ありません。

ソダシ(牝3歳 父クロフネ・母ブチコ)

前走:阪神JF1着(阪神芝1600m:1分33秒1)

昨年のGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズでサトノレイナスとの壮絶な叩き合いを制し勝利。世界初の白毛馬のGⅠ制覇ということもあり、国内のみならず、海外の競馬メディアでも大きな注目を集めている。今回はサトノレイナス同様、ぶっつけ本番で桜花賞に挑む分、調子が整っているのかどうかがポイントに。終いにスパッとキレる脚を繰り出した1週前追い切り(栗東坂路4ハロン52.4-38.5-24.5-11.8)でハイラップを刻んでいますので、デキ自体は申し分ありません。

ファインルージュ(牝3歳 父キズナ・母パシオンルージュ)

前走:フェアリーS1着(中山芝1600m:1分34秒4)

適度にレース間隔を空けていることもあり、1戦ごとに馬体重を少しずつ増やし、馬体面の充実を図っているキャリア3戦2勝のキズナ産駒。相手関係が微妙だったとはいえ、中団待機から圧巻の差し切り勝ちを決めた前走のフェアリーステークスの内容を見る限り、能力の高い存在であることには変わりないかと思います。初めて関西圏への長距離輸送を挟みますので、レース当日の馬体重はもちろん、パドックでの気配をしっかりチェックする必要があるが、終いまで併走相手とビッシリ馬体を併せる形になった1週前追い切り(美浦W6ハロン82.6-676-53.0-39.0-12.9)で強い負荷をかけ、高いレベルのデキまで仕上げている点は好感が持てる。

ホウオウイクセル(牝3歳 父ルーラーシップ・母メジロオードリー)

前走:フラワーC1着(中山芝1800m:1分49秒2)

2走前のGⅢフェアリーステークスではファインルージュの決め手に屈したものの、距離延長でスムーズに立ち回った前走のフラワーカップで鮮やかな好位抜け出しを決め、待望の重賞初制覇。この馬の血統表を見てみると、母母メジロドーベル・母母父メジロライアンという“メジロ一族”の血筋が入っていますので、持久力勝負への適性が高い“メジロ一族”ということであれば、多少上がりの掛かる流れになれば、上位争いに顔を出す可能性も十分に考えられる。

※1週前追い切り動画が公開されていないため、解説は省略します。

ミニーアイル(牝3歳 父ミッキーアイル・母アイランドファッション)

前走:フィリーズレビュー3着(阪神芝1400m:1分20秒9)

キャリア6戦すべてで上がり3ハロン順位3位以内を確保している末脚特化型。2度目の重賞レース出走となった前走のフィリーズレビューでは後方の位置取りからグングンと追い上げていき、勝ったシゲルピンクルビーから0.2秒差の3着。決め手勝負で強さを発揮している分、直線が長い阪神芝外回りコースに替わる点は魅力的だが、初のマイル戦、一気の相手強化という点は気掛かり。単走での1週前追い切り(栗東坂路4ハロン53.8-39.4-26.1-13.0)では、終始頭の位置が高く、突っ張るような走りでラスト1ハロン13.0秒というイマイチな時計に留まっているところは不安点。

メイケイエール(牝3歳 父ミッキーアイル・母シロインジャー)

前走:チューリップ賞1着(阪神芝1600m:1分33秒8)

これまでに重賞3勝(小倉2歳S、ファンタジーS、チューリップ賞)を勝利、道中で頭を思いっ切り上げ、鞍上の意に背く形だったにも関わらず、他馬の追い上げを凌ぎ切った前走のチューリップ賞で能力の高さを示しています。主戦の武豊騎手が負傷中のため、今回は横山典弘騎手にバトンタッチ。とにかく気性難のこの馬を、どう捌くかという点も注目。1週前追い切り(栗東CW4ハロン49.2-36.3-12.5)は単走終い重点の内容。道中でムキになる面が目立ち、気難しい面は相変わらずなので、最終追い切りでの落ち着きがカギになります。

ヨカヨカ(牝3歳 父スクワートルスクワート・母ハニーダンサー)

前走:フィリーズレビュー2着(阪神芝1400m:1分20秒8)

九州産馬の星としてデビュー。当初から大きな注目を集めていて、年明け初戦となった前走のフィリーズレビューでは好位追走からじわじわと脚を伸ばしたものの、ゴール板手前でシゲルピンクルビーに差されてしまい、重賞制覇の悲願をあと一歩のところで逃してしまいました。1週前追い切り(栗東CW7ハロン93.0-77.8-63.0-50.2-37.7-13.5)は上々の全体時計をマークしているが、序盤から飛ばし気味だったとはいえ、フィニッシュ地点手前で脚があがってしまい、ラスト1ハロン13.5秒の時計に留まっている。正直一本調子で突っ走ることが可能な短距離戦がベストかと思います。

以上が有力馬見解となります。

データ予想などはまた上げていきたいと思います。